それでは続いて、お客さんの反応が得られないもう一つの理由、「お客さんにとって、あなたのホームページが役に立たない」という点について考えてみましょう。
ネットユーザーがインターネットを利用する目的の多くは、「情報収集」です。収集する情報は、スポーツの結果だったり、株価だったり、あるいは仕事の調べものだったりと様々ですが、何らかの「情報」を得るためにインターネットを利用します。
そのため誰かのホームページにアクセスしても、そこに必要な情報がないと、直ぐに他のホームページに移動してしまいます。逆に情報が豊富にあるホームページには、頻繁にアクセスして必要な情報を収集します。
例として、検索サイトを利用する時のことを考えてみましょう。
まず、自分が求めている情報に関する「キーワード」で検索を行います。そして表示された検索結果から、よさそうなホームページをクリックして、自分の求める情報を探します。しかし、もしそのホームページに必要な情報がなければ、すぐに検索結果の次のホームページに移動してしまいます。
このように、ネットユーザーは特定のホームページにこだわることなく、「自分が必要とする情報」を求めて、インターネットのホームページを渡り歩きます。
そして、これはあなたのホームページを訪れる人も同じです。せっかくあなたのホームページを訪れたとしても、そこに求める情報がなかったとしたら、その人はすぐに次のホームページに移動してしまうのです。
いくらアクセスが多くても、アクセスしてくれたお客さんにとって「役立つ情報」がないのであれば、お客さんはすぐに立ち去ってしまいます。当然、お客さんの反応はまったく得られないということになってしまうのです。
あなたのホームページを後にしたお客さんは、恐らくあなたのライバルのホームページを訪れます。そしてライバルのホームページに求めていた情報があった場合、しばらくそのホームページに滞在して、あちらこちらのページをクリックしながら自分に必要な情報を収集します。
そしてその過程で、ライバルホームページのサービスや商品ページにも目を止めるでしょう。そしてそのまま、御社のライバルホームページで資料請求や問合せを行うのです。
一方、情報量に劣るあなたのホームページには、決してお客さんは戻って来てくれません。
従ってライバルに勝ちたいのであれば、ライバルのホームページよりも情報を充実させましょう。アクセスした人を掴んで放さないように「役に立つ情報」を充実させるのです。そうすれば、お客さんからの問合せに確実につながります。
ところで、どんな情報を提供すればお客さんの役に立つのでしょうか。あなたのホームページで提供すべき情報について少し考えてみましょう。
ホームページにアクセスしたお客さんが、「読みたい」と思う魅力的なコンテンツとは何でしょうか。
それは、アクセス者の「ニーズ」や「悩み」を解決する情報です。例えば、「肌荒れ」に悩んでいる女性を考えてみましょう。彼女は、自分の「肌荒れ」を解消するための情報を集めようと、検索サイトで検索を行います。
この検索を行う時に彼女が欲しい情報とは、「お肌をスベスベにしたい」という「ニーズ」や、また「色々と治療法があるけど、どの方法が自分に合っているのか分からない」という「悩み」を解決してくれる情報なのです。
こうした場合、彼女は「あとで後悔しない秘密のお肌ケア」とか、「お肌のタイプ別おすすめお手入れ法」とか、そういう情報に興味を示します。一足飛びに商品の説明をする前に、まずはこういう「お役立ち情報」で、アクセス者の興味をひかなければいけないのです。
これは、実店舗の営業でも同じです。
普通の人は、商品のパンフレットだけを渡されても、その商品を購入しようとは思いません。そこで優秀な営業マンは、「商品の紹介」をする前に、「お客さんの悩みの解決策」や「お客さんのニーズを満たす方法」をお話しします。
「ソリューション営業」とか「コンサルティング営業」というような言い方をされますが、「お客さんの悩みを解決するための情報」を最初に提供して、お客さんの信頼を勝ち取った後に、初めて商品の紹介をする訳です。
ホームページも同じ事。いきなり商品紹介から始めても、なかなか反応は得られません。あなたのホームページにアクセスする人は、
・あなたの「商品・サービス」を買いに来ている
訳ではありません。
商品を買いに来ているのではなく、
・自分の「悩みやニーズ」を解決する「情報」を収集する
ためにアクセスしているのです。当然、こうしたニーズに応えてあげないと、アクセスした人はあなたのホームページに興味を失って、すぐに別のホームページに移動してしまいます。
決して「サービス紹介」や「商品の宣伝」が悪いというわけではないのですが、まずはお客さんの「悩みやニーズ」を解決する「情報」を提供することで、アクセスした人の気持ちを掴みましょう。
商品サービスの紹介に興味を持つ人はあまりいませんが、「自分に役立つ情報」に興味をもつ人はたくさんいます。
アクセス者に役立つ情報を提供して、「このホームページは、役に立ちそうだ」と思ってもらいましょう。「このホームページは役に立ちそうだ」と思ってもらって初めて、商品の紹介に興味を持ってもらえるのです。
この順番を間違えると、なかなかホームページでは反応は取れないのです。
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