まず始めに、そもそもホームページとは何かについて整理しておきましょう。例えば、大日本百科全集の定義はこんな感じです。
「インターネットで使われるWWW(ワールド・ワイド・ウェブworld wide web)システムに提示する画面をいう。通常、あるWWWホームページに入るときの最初のページになっていて、それをそのホームページのホームページとよび、これからさらにリンクされた別のページへたどることができるようになっている。」(大日本百科全書)
この説明を読んでも、何の事やらさっぱり分かりませんね。
本書では、インターネットに詳しくない経営者のかたにも理解しやすいように、ホームページを「インターネットの仮想支店」と定義します。御社が地方に支店を出すようなつもりで、インターネットというマーケットに、ホームページという「インターネット支店」を出すつもりで考えて下さい。
さて、一般的に考えられる下記3つの支店タイプについて、ご説明いたします。
まずは「ショールーム」的な利用方法が考えられます。
通常のショールームの目的は、お客さんに商品を見てもらったり、パンフレットをお渡しする場所です。
ショールームでは物を売ることよりも、お客さんに情報を提供することを目的とします。お客さんに自社の製品や会社そのものをアピールする場所なのです。
でもショールームを作るのは、かなりのコストが必要となります。お客さんの近くに設置する必要がありますから、例えば全国展開している企業の場合だと、何カ所ものショールームを運営すると、その維持コストは相当のものです。
一方インターネットでは、この「ショールーム」的なホームページ作りを利用するケースがよくあります。ホームページを通じて、自社の製品・サービスを紹介したり、企業理念や社長さんの想い等をアピールするわけです。
実際のショールームでは立地上の制約があり、来店できるお客様は限られますし、 また営業時間も平日の9時から5時まで等、制約がでてしまいます。でもインターネットのホームページでは、自社の情報を24時間365日、いつでも誰にでも提供できるのです。
いわば日本中、いや世界中のお客様に対して、24時間365日のショールームを、インターネット上に出展するようなものなのです。
二つ目の支店のパターンは「営業拠点」です。
通常「営業拠点」は、例えば生命保険の支店のように、営業マンが地域のお客さんを開拓するために設置されます。「営業拠点」をベースとして、地域のお客さんを開拓していくわけです。
インターネットでも、この「営業拠点」としてホームページを利用することで、商売を拡大することが可能です。
現実の「営業拠点」では、「営業マン」がお客さんの所を訪問します。一方インターネットでは、この営業マンをホームページのコンテンツ(内容)が担当します。
ホームページにアクセスしてくれたお客さんに対し、営業マンの代わりにホームページが営業説明を行う、というイメージです。ホームページが営業マンの代わりに商品・サービス説明をして、そこから「資料請求」や「問合せ」につなげる、というのが「営業拠点」としてのホームページ作りです。
お客さんがホームページのコンテンツを読むことは、営業マンから直接説明を受けることと同じ効果があります。お客さんは、営業マンの代わりに「ホームページ」から説明を聞いて、サービスや商品の概要を理解します。その上で、必要に応じて「資料請求」や「問合せ」、あるいは直接「実店舗」に「来店」してくれるのです。
先ほどの「ショールーム的なホームページ」では情報を提供するだけで、商売には直接つながりません。 でもこの「営業拠点的なホームページ」の場合は、一歩進んでホームページに営業マンの代わりをしてもらうという考え方なのです。
さて最後の支店のタイプは、「販売店舗」です。駅前に新しくお店を構えるように、インターネットに商品を販売するお店をオープンする感じです。
インターネットでは、この「販売店舗としてのホームページ」のことを「ネットショップ」と呼びます。「ECショップ」や「オンラインショップ」とも呼ばれますが、ホームページに商品を掲載し、お客さんにホームページで直接購入してもらうスタイルです。
先ほどの「ショールーム」や「営業拠点」の場合、ホームページで商品の販売は行わず、主として「情報提供」にとどまっています。
一方この「販売店舗としてのホームページ」は、商品やサービスを販売するためのホームページです。
さて、「インターネットの仮想支店」としてホームページをとらえた場合、それぞれのホームページ構築の難しさはどうでしょうか。
「ショールーム的なホームページ作り」は比較的簡単なので、多くの企業のホームページはこのタイプです。もし御社がまだホームページを持っていないのなら、まずはこのタイプから始めることをお勧めします。
一方、「販売店舗」(ネットショップ)としてホームページを運営するには、非常に高度なノウハウを必要とします。インターネット上にネットショップは相当数ありますが、ほとんどのホームページは儲かっていません。
ネットショップというのは、インターネットを利用した「通信販売」です。従って「通信販売」のノウハウがないと、全く商品が売れません。売れているショップというのは、ホームページを立ち上げたから売れているのではなく、ネットを使った通信販売の「ノウハウ」があるから売れているのです。
当社でも、20万円の「ホームページ制作サービス」をネットだけで販売していますが、それが可能になるまでに3年以上にわたる試行錯誤が必要でした。最初の頃は全く売れず、大変な苦労をしたのです。3年以上さまざまな工夫を積み重ねて、「ホームページ制作を通信販売で売るノウハウ」を身につけた結果、ようやくネットだけでお客さまにお申込みいただけるようになったのです。
従って通信販売のノウハウを持たない企業が、この「販売店舗としてのホームページ」、すなわち「ネットショップ」を立ち上げるのは、あまりお勧めしません。最初の内は、「ショールーム」あるいは「営業拠点」としてホームページを利用しましょう。
ホームページのタイプを決めたら、次はホームページ作りの目的を明確にしましょう。
目的がなければ、せっかくホームページを作っても「作っただけで終わり」になってしまい、なかなか成功には繋がりにくいのです。
次のページでは、ホームページの目的のよくある例や、決めるポイントについてご紹介いたします。
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